イグアナを飼うということ

あけました！
そしてご無沙汰しております！
ブログの引越しができないまま、記事が止まっておりまする(´ω｀；)ヾ

新年早々イグアナの飼育についてちょっと書きたくなりましたので浮上しました。


先ほど、うさぎとイグアナの多頭飼育についてコメントをいただきました。
また　“うちも一緒に飼ってみたい”、“イグアナを飼ってみたい”という声も
今までに何度か耳にしました。
そのたびに私は

「やめたほうがいい」

と答えています(^-^;)
我が家の豆千代とししまるは幸いなことに互いに慣れましたが、
実際遭遇した場合かなりの確率でケンカになると思いますよ。
イグアナの攻撃はシッポを鞭のように振るのですが、
それがうさぎにHITしたならうさぎはたやすく骨折するでしょう。
うさぎが本気で咬みついたならば、イグアナの指を落とすくらい簡単です。
我が家は運が良かっただけです。
反対に今ししまると同居している犬の晴風との相性は最悪です。
犬の背中にイグアナが乗ってまったりしてる画像を見たことがあって憧れましたが
実際遭遇してみると、犬の晴風の狩猟本能が強すぎて
いざ狩らんとケージ越しにパニックを起こすので（ししまるは大激怒）、
絶対に接触させることのないよう常に注意を払っています。


さてさて、それでイグアナの飼育についてなのですが…
まず、餌は専用フードではなく何種類もの生野菜です。
イグアナ用フードとうたって売られている商品もありますが、
イグアナが必要な栄養はそれだけでは補えません。
人間がお菓子だけ食べて暮らしていくようなものです。

そしてとにかく大変なのが飼育環境です。
24時間徹底した温度管理。
日中は30～35℃、夜間は27℃前後。
イグアナに適した紫外線照射量の爬虫類用紫外線ライト、
身体を温める（日光浴の代わりの）バスキングライト。
本来なら樹上で生活する動物ですから、三次元に運動のできるケージ。
（放し飼いかガラス温室など）

飼育環境を整えるだけでかなりの費用がかかります。
ご覧のとおり巨大化するので水槽では飼えません。
私も最初は、「60cm水槽で飼える」　なんて聞いて
安易に水槽買いましたが水槽飼育が可能なのは幼体までです。
最初の１年間はその水槽で飼ってましたが、狭いので成長が悪く
ストレスのせいでめちゃくちゃ凶暴化してました。
我が家の環境管理は、
高さ150×幅85×奥行45cmのガラス温室に
温度管理はタイマー機能付サーモスタットでおこなっています。
ヒーターや照明を繋いで、日中と夜間の照明＆温度管理。
決まった時間に明るくなり、決まった時間に暗くなる。
設定温度より上がりすぎたり下がりすぎたりした時には警告アラーム。
バスキングライトは手動でオン・オフ。
10年も一緒に暮らしていると、日課なので体が自然に動きますが
飼育当初は突然の停電・冬場の室内脱走で何度もピンチに遭遇しました。
ししまるが強い子でよかった…
ちなみに去年の節電・停電期間には湯たんぽが活躍。


・・・
ここまで書くと、まるで私が
“大変なのに飼ってるのよ”　自慢してるようでバカみたいなんですが
私も、こんなに大変だなんて思わなかったんです。
ペットを飼う時ってマタニティハイというか「お迎えハイ」になってるので
とにかく飼いたいって思いとと店員さんの巧みな話術で
“いけるいける！それぐらいできる！”
と安易な気持ちで、ノリ的なもので飼ってしまったりするんです。
それで後から飼育の大変さに気付き、
「こんなはずじゃなかった」と言って
気軽に捨てたり飼育放棄したりする人が沢山いるんじゃないでしょうか。

過去に、とある動物を飼ってる人に
「大きくなってきたし飼うの大変。もらってくれないか」
と言われて、安易に飼えないと断ったことがあったんですが
しばらく経った後にそのペットがどうなったか尋ねてみると、
大体予想通りでそれからまもなく飼育放棄で死んでしまったそうです。
ああ、あのとき断らずに引き取ればよかった…なんて後悔しましたが
まあ何というか、その人をぶっとばしたい気持ちでいっぱいでしたね。


どんな生物も、命をあずかるということはとってもとっても大変です。
「飼うの簡単そう」「珍しいから興味本位で飼ってみたい」
そういう生ぬるい気持ちは捨ててください。

私も、ししまるをお迎えする時は安易な気持ちでした。
「安～い（3900円）！いかついのに草食だって、かわいい！珍しい～！」
生体単価は安くても、飼育用品・電気代・生野菜の餌代が一生分かかります。
本来なら生きていけない日本の気候で、
狭い室内で無理やり飼育していれば病気にもなります。
病院に行けば数万円が飛んでいきます。


どんな生物も、動機はなんであれペットとして家族の一員に迎えたならば
責任を持ち、全力でその子を幸せにしてあげる努力をしてください。
表情がわからない生き物たちも
幸せな子は写真の顔を見ただけで笑顔なのが伝わってきますよね。
そんな風に人も生き物もみんなが笑顔でいられるように、
2012年も少しでも幸せな子が増えますように、
私は心から願います。





　
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